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VDSLモデムってどんなもの?

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マンションなど集合住宅で光回線を利用している場合、回線の終端装置として
「VDSLモデム」(厳密には「VDSL装置」)が設置されていることがあります。

一般的に光回線の終端装置は「ONU」なんですが、
集合住宅が光回線の配線方式として「VDSL方式」を採用していると終端装置が
VDSLモデムになるんですね。

ではVDSLモデムは光回線でどういった役割を果たしているのか、
ONUとは何が違うのか、VDSLモデムが故障したらなどVDSLモデムについて
詳しく見ていきましょう。

VDSLモデムやONUの役割は通訳?

光回線の通信では「光信号」が使われますが、
パソコンやスマホなどの通信機器には「デジタル信号」が使われています。

ですからパソコンやスマホなどをそのまま光回線に接続しても、
使っている信号が違うので、通信ができません。

インターネットを使うには、パソコンやスマホなどと光回線の間に「光信号と
デジタル信号を相互に変換できる機能」を持った装置が必要となるわけです。

その光信号とデジタル信号を相互に変換できる機能を持った装置が、
VDSLモデムやONUです。

日本語しか喋れない日本人と英語しか喋れないアメリカ人との間で会話する際に、
間に日本語と英語の両方喋れる通訳を挟みますよね。

VDSLモデムやONUは、使える信号が違う光回線とパソコンやスマホなどの機器の
通訳のような役割を果たしているんですね。

VDSLモデムはアナログ信号とデジタル信号を変換する

VDSLモデムにはアナログ信号とデジタル信号を相互に変換する機能があります。

VDSL方式の集合住宅では、最寄りの電信柱から共用部に光ケーブルを引き込まれて、
「集合型回線終端装置」に繋がれます。

さらに集合型回線終端装置から「VDSL集合装置」を経て、
既存のアナログ電話回線を使って各部屋に光回線が分配されています。

ですからVDSL方式の各部屋は、直接光回線には繋がっているわけではなく、
間にアナログ電話回線を介して光回線と繋がっているんですね。

VDSL方式でインターネットを使う場合には、まずパソコンやスマホなどの
デジタル信号をアナログ電話回線で使えるアナログ信号に変換しなければなりません。

このデジタル信号とアナログ信号を相互に変換する機能を持っているのが、
VDSLモデムです。

VDSLモデムによって変換されたアナログ信号は共用部のVDSL集合装置で
再度デジタル信号に変換され、集合型回線終端装置でデジタル信号から光信号に
変換される仕組みとなっています。

ONUは光信号とデジタル信号を変換する

戸建てや光配線方式の集合住宅で光回線を利用する場合には、
回線終端装置としてONUが宅内に設置されます。

このONUには光信号とデジタル信号を相互に変換する機能が備わっています。

戸建てや光配線方式の集合住宅の各部屋は直接光回線と繋がっているので、
インターネットを使う際にはデジタル信号と光信号を変換するだけで良いんですね。

デジタル信号→アナログ信号→デジタル信号→光信号と変換するVDSL方式に
比べると、シンプルな仕組みとなっています。

VDSLモデムとONUを見分ける方法は?

集合住宅で光回線を利用している場合、自宅に設置されている終端装置が
VDSLモデムなのかONUなのか分からないなんてこともあるかもしれません。

形状でももちろん判断できるんですが、本体に記載されている型番で判断する方が
確実ですね。

例えばNTTのフレッツ光の場合、本体側面のラベルの「機器認証名」が
 ・VDSL-○○○
 ・VH-○○○
になっていればVDSLモデムです。

ONUであれば機器認証名が
 ・GE-○○○
 ・GV-○○○
となっています。

ちなみに光回線とともに光電話を利用している場合は、機器認証名が
 ・PR-○○○
 ・RV-○○○
 ・RT-○○○
の「ホームゲートウェイ」が設置されています。

NTT東日本とNTT西日本ではVDSLモデムの型番が違う

新潟・長野・山梨以東のNTT東日本エリアでフレッツ光を使う場合と
富山・岐阜・静岡以西のNTT西日本エリアでフレッツ光を使う場合では
VDSLモデムの型番が違います。

NTT東日本エリアで使われているVDSLモデムの型番は
 ・VH-100(4)E(N)
 ・VH-100(4)E(S)
 ・VH-100(3)E(S)
 ・VH-100(2)E
などで、NTT西日本エリアで使われているのは
 ・VDSL-NB100E
 ・VDSL-NA100E
 ・VDSL-SB100E
 ・VH-100EX-N
などです。

東日本と西日本で電気の周波数が違う(東日本が50Hz、西日本が60Hz)ことが
関係しているかは分かりませんが、東日本と西日本では違うVDSLモデムを
使うんですね。

ただしNTT東日本のVDSLモデムとNTT西日本のVDSLモデムに
性能の大きな差はありません。

光コラボではフレッツ光と同じVDSLモデムが使われる

VDSL方式の集合住宅で「ドコモ光」や「ソフトバンク光」などの光コラボを
利用している場合、各部屋に設置されるVDSLモデムはフレッツ光と同じものです。

ドコモ光やソフトバンク光を始めとした光コラボは、
NTTからフレッツ光の回線を借りて光回線サービスを提供しています。

ですから光コラボの開通工事はNTTの工事業者が行いますし、
設置されるVDSLモデムやONUはNTTの機器なんですね。

ドコモ光やソフトバンク光などの光コラボで使っているVDSLモデムや
ONUの本体には、しっかりNTTのロゴが入っているはずですよ。

auひかりのVDSLモデムの型番は?

auひかりでは、光回線サービスだけ利用することもできますが、
光回線と光電話をセットで使うのが基本となっています。
(光電話を利用しないとauひかりとauスマホのセット割が適用されない)

そのためauひかりでは、戸建て・光配線方式の集合住宅・VDSL方式の集合住宅に
関わらず、ホームゲートウェイが終端装置として設置されます。

VDSL方式の集合住宅に設置されるホームゲートウェイの型番は
 ・BL902HW
 ・BL172HV
です。

ちなみに、ドコモ光とソフトバンク光が光コラボなので、同じ大手携帯キャリアの
光回線サービスであるauひかりも光コラボだと勘違いされるケースがあります。

しかしauひかりは東京電力のTEPCO光を受け継いだもので、
れっきとした自社回線を使った光回線サービスですよ。

NURO光ではVDSLモデムは使用しない

通信速度の速さを売りにしている「NURO光」では、VDSLモデムは使用しません。

NURO光は戸建て・集合住宅に関わらず100%光配線ですから、
VDSL方式では光回線サービスを提供していないんですね。

なので集合住宅でNURO光を利用する場合に設置される終端装置は必ずONUであり、
VDSLモデムが設置されることはありません。

VDSLモデムは最大通信速度100Mbps

VDSL方式の光回線は通信速度が遅いと言われますが、
その大きな原因がアナログ電話回線とVDSLモデムにあります。

光回線の通信速度は、NURO光が最大2Gbps、NURO光以外の光回線サービスが
最大1Gbpsとなっています。
(最大5Gbps、10Gbpsで利用できる地域もある)

戸建てや光配線方式の集合住宅に設置されるONUは最大1~2Gbpsに
対応していますが、VDSLモデムは最大100Mbpsまでしか対応していません。

なので最大1Gbpsの光回線でも集合住宅の配線方式がVDSL方式だと
通信速度は最大100Mbpsに制限されてしまうので、VDSL方式は通信速度が遅いと
言われるわけです。

アナログ電話回線は通信速度が減衰しやすい

ただVDSL方式の通信速度が遅いのはVDSLモデムが最大100Mbpsだから
というだけでなく、アナログ電話回線にも問題があるんです。

アナログ電話回線の通信速度も最大100Mbpsで、
その上光ケーブルに比べて「伝送損失」が大きくなっています。

要するにアナログ電話回線は最大通信速度が100Mbpsで、
光ケーブルよりも通信速度が減衰しやすいってことです。

なので一部とは言えアナログ電話回線を使うVDSL方式では、
最大通信速度が100Mbpsに制限されている上に減衰もしやすいので
通信速度が遅くなりがちなんですね。

VDSL方式でもIPv6接続利用で通信速度アップが期待できる?

光回線の通信速度をアップさせる方法として「IPv6接続の利用」がありますが、
VDSL方式でもIPv6接続の利用で通信速度がアップする可能性があります。

従来の「IPv4接続」は、回線の最大通信速度とは別に、
最大200Mbpsの制限が設けられています。

さらにIPv4接続では、インターネットサイトにアクセスする際には混雑しやすい
「網終端装置」というところを経由しなければいけません。

それがIPv6接続だと最大200Mbpsの制限が無くなり、網終端装置を経由しなくても
インターネットサイトにアクセスできるようになるので、光回線の通信速度がアップします。

VDSL方式は最大100Mbpsなので最大200Mbpsの制限は影響ありませんが、
網終端装置の経由によって通信速度が低下する可能性があります。

IPv6接続を利用することで網終端装置を通らずにインターネットが使えるので、
VDSL方式でも通信速度アップが期待できるんですね。

単なるIPv6接続よりも「IPv6 IPoE+IPv4 over IPv6」

インターネットを利用する側だけでなく、
インターネットサイトもIPv6接続に対応していないと通信速度アップは期待できません。

今後増えていくはずですが、現状ではIPv6接続対応しているインターネットサイトは
 ・Google
 ・YouTube
 ・ネットフリックス
 ・Facebook
 ・ウィキペディア
ぐらいとなっています。

他にもIPv6接続に対応しているプロバイダの公式サイトや官公庁のサイトも
IPv6対応ですが、これらのサイトはお世話になる機会があまり多くありません。

なのでVDSL方式で普通のIPv6接続を利用しても、
上記以外のサイトを利用する際には通信速度アップは期待できないことになります。

実はIPv6接続でも「IPv6 IPoE+IPv4 over IPv6」であれば、上記以外のIPv6接続に
対応していないサイトでも通信速度アップが期待できるんです。

IPv6 IPoE+IPv4 over IPv6を利用するには

IPv6 IPoE+IPv4 over IPv6を利用するには、
プロバイダがIPv6 IPoE+IPv4 over IPv6に対応していなければいけません。

IPv6 IPoE+IPv4 over IPv6は「v6プラス」「IPv6オプション」「高速ハイブリッド」
「v6エクスプレス」などのサービス名で提供されています。

もし自分が利用しているプロバイダにv6プラスなどのサービスがあれば、
そのサービスに申し込むことでIPv6 IPoE+IPv4 over IPv6が利用できますよ。

自分が利用しているプロバイダにv6プラスなどのサービスが無い場合は、
IPv6 IPoE+IPv4 over IPv6対応プロバイダへの乗り換えを検討するのも良いですね。

ただし一部のプロバイダでは、
IPv6 IPoE+IPv4 over IPv6の利用に別途オプション料金が発生します。

またWiFiルーターを使っている場合には、
WiFiルーターもIPv6 IPoE+IPv4 over IPv6に対応している必要があります。

VDSL方式でWiFiを使うには

今やインターネットはWiFi接続が当たり前となっていますが、
VDSL方式の集合住宅でももちろんWiFiは使えます。

VDSL方式の集合住宅でWiFiを使う方法は
 ・WiFi機能が付いているホームゲートウェイをレンタルする
 ・WiFiルーターを購入する
の2つです。

ホームゲートウェイをレンタルする場合はレンタル料、WiFiルーターを購入する場合は
購入費用が発生するので、いずれにしてもWiFiを使うにはお金がかかります。
(ホームゲートウェイは無料でレンタルできる場合もある)

WiFi機能が付いたホームゲートウェイをレンタルする

フレッツ光や光コラボでは、WiFi機能が付いたホームゲートウェイに無線LANカードを
挿入することでWiFiが使えるようになります。

auひかりで設置されるホームゲートウェイには標準でWiFi機能が搭載されており、
その機能を有効にしてもらうことでWiFiが使えます。
(自分でWiFi機能を有効にすることはできない)

フレッツ光や光コラボでは、それぞれのサポート窓口もしくは公式サイトで
ホームゲートウェイと無線LANカードのレンタルが申し込めます。

auひかりでは、電話と公式サイトでWiFi機能の利用を受け付けています。

ただしフレッツ光や光コラボでホームゲートウェイと無線LANカードを
レンタルする場合は、
 ・NTT東日本・・・月750円(ひかり電話を利用していると月300円)
 ・NTT西日本・・・月450円(2年以上の利用が条件低価格プランだと月250円)
のレンタル料金が発生します。

auひかりではWiFiオプション料金として月500円かかりますが、
auひかりとauスマホのセット割が適用されている場合は無料となります。

WiFiルーターを購入する

WiFiルーターは通販サイトや家電量販店などで購入することができます。

WiFiルーターは家の間取りによって使う機種が変わり、
ワンルームだと2,000円程度の機種で良いですが、2LDKだと5,000円以上、
3LDKだと10,000円前後の機種が必要となります。

先のホームゲートウェイをレンタルする場合よりもWiFiルーターを購入する方が
初期費用はかかります。

しかし2年3年と長期間利用することを考えると、
WiFiルーターを購入する方がお得だったりしますよ。

VDSLモデムが故障したら

万が一VDSLモデムが故障した場合には、自分が利用している光回線の事業者に
連絡することで新しいものと交換してもらうことができます。

ADSLのモデムはユーザーが買い取っているケースがありますが、光回線では
ONUにしろVDSLモデムにしろホームゲートウェイにしろ全て基本的にレンタルです。

なのでONU・VDSLモデム・ホームゲートウェイが故障した場合には、
光回線事業者に交換をお願いすることができるわけです。

フレッツ光を利用している場合は
 ・NTT東日本・・・0120-000113
 ・NTT西日本・・・0120-248995
auひかりを利用している場合は各プロバイダのサポート窓口で
VDSLモデムの交換がお願いできますよ。

光コラボを利用している場合は、VDSLモデム自体はNTTの機器ですが、
NTTではなく各光コラボ事業者のサポート窓口に相談しましょう。

VDSLモデムの交換に費用はかかる?

VDSLモデムを交換してもらうのに費用がかかるケースと費用がかからないケースが
あります。

通常使用の範囲内でVDSLモデムが故障した、あるいは経年劣化で通信に支障を
きたすほどの不具合がVDSLモデムに発生している場合は無償で交換してもらえます。

しかし落下や水没による破損など、
ユーザーの過失に因ってVDSLモデムが故障した場合には有償での交換となります。

担当者にVDSLモデムを交換してもらう場合は、出張費とVDSLモデム代合わせて
7,000円ほどかかります。
(故障したVDSLモデムは担当者が持ち帰ってくれる)

新しいVDSLモデムを送ってもらって自分で交換する場合は、
VDSLモデム代の5,000円ほどとなります。

ただし自分で交換する場合は故障したVDSLモデムを返却しないといけないので、
VDSLモデムの返送料が別途発生する可能性があります。

VDSLモデムの交換を依頼する前に

VDSLモデムの故障が疑われる場合、すぐにサポート窓口に電話するのではなく、
まずはできるだけのことを試しておきましょう。

何かの拍子にVDSLモデムに繋がっているケーブルが外れてしまった、
あるいは外れかかっているといったことがあります。

VDSLモデムのケーブルが外れていたら当然インターネットは使えませんから、
ケーブルがVDSLモデムにしっかり繋がっているかを確認します。

それからVDSLモデムやONU、WiFiルーターでは、
電源が入りっぱなしになっていることで内部にちょっとした不具合が発生して、
繋がりにくくなったり通信速度が極端に遅くなることがあります。

こうしたちょっとした不具合は再起動で解消されることも多いので、
サポート窓口に電話する前にVDSLモデムを再起動しておきましょう。

サポート窓口に電話してVDSLモデムの調子が悪いことを伝えると、
ケーブルの確認とVDSLモデムの再起動を試すように言われます。

なのでサポート窓口に電話する前にケーブルの確認と
VDSLモデムの再起動を行っておくことで、スムーズに交換手続きに進めますよ。

VDSLモデムの再起動方法

VDSLモデムの再起動方法は簡単で、
VDSLモデムの電源を一旦落として再度電源を入れるだけです。

まずパソコンやスマホなどの機器を光回線から切断して、WiFiルーターを使っている
場合は次にWiFiルーターの電源を切り、最後にVDSLモデムの電源を落とします。

電源ボタンが付いている機種は電源ボタンで電源OFF、
電源ボタンが付いていない機種はコンセントを抜けば電源が落ちます。

VDSLモデムの電源を落としたら、VDSLモデムに繋がっているケーブルを全て外して、
できれば10分ほど放置します。
(時間が無い場合は1~2分でもOK)

10分ほど放置したら最後に外した全てのケーブルをVDSLモデムに繋ぎ直して、
VDSLモデムの電源を入れます。

それから、WiFiルーターを使っている場合はWiFiルーターの電源を入れて、
最後にパソコンやスマホなどの機器を光回線に接続します。

これで普通にインターネットが使えればそれでOKですし、
これでもインターネットの利用に支障があるならサポート窓口に電話しましょう。

VDSLモデムを自分で購入して交換することはできる?

通販サイトやフリマサイトにVDSLモデムが出品されているので、
それを購入すれば自分でVDSLモデムを交換することは可能です。

ただしVDSLモデムは、集合住宅の共用部に設置されているVDSL集合装置に
適合したものでないとダメなんですね。

故障したVDSLモデムと同じ型番のものであっても、共用部に設置されている
VDSL集合装置に適合するかは実際に使ってみないと分かりません。

通販サイトやフリマサイトに出品されているVDSLモデムは安くないので、
購入したVDSLモデムが使えなかった場合は金銭的な損失が大きくなってしまいます。

自分でVDSLモデムを調達するのにかかる費用とリスクを考えると、
たとえ有償でも光回線の事業者に交換してもらう方が良いですよ。

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